|
思わず「ヘェー」と唸ってしまった。4月5日付の日刊スポーツ。ドジャース石井が初先発も5失点KO、驚いたのは記事ではなくその脇にあった写真だ。相手チーム・パドレスの選手が迷彩服のユニホームに身を包んでいる。ミリタリー・デーというイベントがこのチームにあるとは知らなかった。地元サンディエゴの海軍基地や海兵隊の現役、退役軍人に敬意を表する日だそうだ。イラク戦争のまっただ中だった当時、例年以上に盛り上がったことだろう。 もっとも、大リーグのオープン戦期間中、特派員から「ゲームをやっている球場の上空を戦闘機が飛んでます」と報告を受けたっけ。ヤンキースのキャンプ地・タンパ付近にも米軍基地があり、ブッシュ大統領が演説に駆けつけている。ついでにフロリダの大リーグ各キャンプ地を回れば次期選挙も有利に展開したろうに。 ただ、野球用語をながめてみれば、ダックアウトは「塹壕」だし、フィールドは「戦場」とも訳せる。ストッキングはゲートルの代用だし、ヘルメットは文字通り敵から頭を守る道具。捕殺だの刺殺だの、何とも殺伐とした用語に、アピールさえなければ、白も黒になるのが野球のルールである。 まあ、「恋と野球と戦争はどんな策を弄してもよい」という言葉もあるようだし、戦争もスポーツもこの国では日常に組み込まれている、という事だろう。イラク戦争は、ブッシュ大統領の「レッツ・ゴー」というかけ声で戦端をひらいたのである。 「レッツ・ゴー」――この用語が、スポーツの舞台にふさわしくあって欲しいと思うのは、勝手な願望だろう。 |